異世界行となってしまった修学旅行から早くも数ヶ月後。
未だ行方不明の数人の捜索は今も続いているんだろうか?
あれから教室が少し広くなった。皆少し広い教室に慣れ始めた。
弔って貰えたり、覚えていて貰える者はまだ幸せだ。なら全員が忘れてしまった者は、本当に存在していたんだろうか。
既に自分も居なくなってしまった数人の名前をきちんと並べ立てて言えないかもしれない。
名前を忘れてしまった事を認識したくなくて、何人居なくなったのか、誰が居なくなったのかは考えない事にしていた。
それで本当に忘れてしまうなんて、案外と薄情な奴だなと自嘲した。
今日も空は青い。